トラブルにならないための〜法律の相続対策
トラブルにならないための〜法律の相続対策
文書作成日:2020/05/20


 今回は相談事例を通じて、養子の子の代襲相続権について、ご紹介します。



 先日、私の妻が亡くなりました。私は妻とともにAを養子にしており、Aは数年前に亡くなりました。Aには子Bがいます。Bは妻の相続人になりますか?
 また、不動産の名義変更や金融機関の解約手続を行うためには、妻の戸籍だけでなく、A・Bの戸籍も必要ですか?




 Bさんが相続人となるかについては、「Aさんの養子縁組日」と「Bさんの出生日」の前後により異なります。「Aさんの養子縁組日」より「Bさんの出生日」が後であれば、Bさんは相続人となり、前であれば、相続人とはなりません。
 戸籍については、Aさんの養子縁組日から死亡までの戸籍が必要になります。Bさんが相続人となる場合は、Bさんの現在戸籍も必要です。
 また、Aさん以外にも子がいる場合は、その方の現在戸籍も必要です。




 縁組による親族関係の発生について、「養子縁組の日から、血族間におけるのと同一の親族関係を生ずる。(民法727条)」とありますので、養子縁組の日以後に出生した子については直系卑属となるため、代襲相続権があります。
 また、判例でも「養子縁組以前に生まれた養子の直系卑属と養親との間には親族関係を生じない。(大判昭7.5.11)」とされています。

 また、必要な戸籍の範囲について、被相続人の実子が死亡している場合は「出生日から亡くなるまでの戸籍」が必要なのに対し、養子が死亡している場合は「養子縁組日から死亡までの戸籍」で足ります。
 養子縁組日までの間に生まれた子には代襲相続権がなく、戸籍で確認する必要がないためです。

 なお、Bさんが相続人とはならず、ご相談者様の奥様にAさん以外に子がいない場合は、第二順位の親が相続人となります。奥様の父母・祖父母も亡くなられている場合には第三順位の兄弟姉妹(代襲相続人として甥姪)が相続人となります。
 このように、相続手続に必要な戸籍の範囲は様々な事由で異なる場合がありますので、取得の際には手続先である法務局や当事務所へご相談ください。

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